GriっとEnglish

「grit」とは英語で「やり抜く力」の意味。
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It is better to be a human being dissatisfied than a pig satisfied;
better to be Socrates dissatisfied than a fool satisfied.
-John Stuart Mill (1806-1873) -

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タグ:英検1級二次対策スピーチスクリプト

本ページをご覧いただきありがとうございます。

私個人で作成した英検1級二次対策スピーチスクリプトの一例を下のリンクに張り付けていますので、よろしければダウンロードしてご利用下さい。市販のものは内容が良すぎて(そりゃ、当然出版社はテキトーなものも売れないでしょうし)私にはマスターが難しいと思い、使いやすい単語・内容でオリジナルのものを作りました。メルカリにて、スクリプトを31題収めたものを出品しています。「英検1級二次試験対策スピーチスクリプト 31題」で検索頂くとヒットします。英検1級合格ぜひご利用頂きたいと思います。

ダウンロードはこちらから


◆以下はメルカリに掲載している紹介文です。

2017年第2回英検1級合格に向けて作成した二次試験対策用スピーチスクリプトが全31題が収められています。
幅広い内容をカバーしているので、様々なトピックに対応できるようになっています。

世に出回っている二次試験対策本の内容は素晴らしいとは思いましたが、覚えるには語や構文が複雑で私には合わないと思い、なるべく使いやすい語や構文でスピーチできるように文章を作成しました(一部写真に掲載しています)。

これをケータイの読み上げアプリを使って通勤中毎日聞いて内容を覚えました。
幸運なことに本番では練習していた内容が使える問題が出題されました!
緊張のせいで練習した内容全ては話せませんでしたが、何とか時間内に話し切ることができ、結果的に合格をすることができました(結果とスコアを写真掲載しています)。

時間がなくてスクリプトを作ったり、アイデアを考えるのが大変という方にぜひご利用頂きたいと思います。

本スクリプトは今回の出品用に、知り合いのアメリカ人(大学院卒)に添削してもらいました。
私の原稿を元にしてはいますが、文法ミスや自然な言い回し方になるように細かい箇所を訂正してもらっています。

以下がスクリプトのトピックになります。

Would the world be a better place if everyone could speak the same language?

World peace: A realistic future possibility?
The role of senior citizens in an aging society 
Should the news media be regulated by the government?
Should schools put more emphasis on teaching IT skills?
Should genetically modified foods be allowed?
Should capital punishment be abolished?
Pros and cons of relaxing immigrant restriction
Japan's declining birthrate a national crisis?
Is there such a thing as justifiable war?
Is the world heading toward another conflict?
Is the use of surrogate mothers justifiable?
Is Japan a good role model for the economic development for other nations?
Is it too late to save the world's rainforests?
Is it too late to protect the world's oceans from overfishing?
Is government funding the only way for Olympic athletes to stay competitive?
How can the problem of garbage disposal be solved?
Have technological advances made the world a safe place?
Has the Internet made people's working lives easier?
Fossil fuels: Blessing or curse?
Does university education prepare young people for real life?
Does money have too much influence on politics?
Do the strengths of multicultural societies outweigh the weaknesses?
Agree or disagree: Homelessness is inevitable in a modern society
Can the factory farming of animals be justified?
Can racial discrimination be totally eliminated?
Can Japanese agriculture survive in today's globalized economy?
Books are always better than movies. Do you agree?
Are foreign workers the solution to Japan's predicted worker shortage?
Are consumption taxes a fair way of raising government revenues?
Can peace in the Middle East ever be achieved?


◆本スクリプトをご利用頂いた方から2018年7月15日に英検1級合格のご報告を頂きましたので以下に(ご購入者様許可の下)掲載致します。
尚、以下のメール内容は同一の方から頂いたものです。

【第1通目】
(出品者名前)様、お久しぶりです。
あなた様から、スクリプトを落札させていただきました、(ご購入者様お名前)です。

おかげさまで、本日発表の2次試験に合格いたしました。
合格の一因は、まぎれもなく、(出品者名前)様からいただいたスクリプトです。
そこからは、2次のスピーチの仕方を学ばせていただいた気がします。
本当に感謝しております。ありがとうございました。

正直、2018-1は、ゼロからのスタートで、
1次もなんとか通過しての、2次でした。
2次受験後、ぼんやりと、「ギリギリで通過できるといいな」
くらいの手応えでしたが、思いかけずやや余裕で合格することができました。

これで、ようやくスタート地点に立てた、という心境です。
これをもとに、今後さらに努力を重ねる所存です。

本当にありがとうございました。

【第2通目】
思えば、今年の3月、4回目の2次を不合格になって後、
2次の勉強が思うように行かないときに出会ったのが、
(出品者名前)様のスクリプトでした。

何かぴんとくるものがあり、
いわゆる「すがる気持ち」で購入したものです。
やはり、「信じる者は救われる」という気がいたします。

最後になりましたが、
返す返すも、本当にありがとうございました。
またいつの日か、お世話になるときは、
何とぞよろしくお願いします。

◆このようなメールを頂け、出品者の私も感無量です。英検1級2次試験対策でお悩みの方はぜひご利用頂き、合格にお役立て頂きたいと思います。

私は2017年第2回の英検1級に合格することができました。
その時の体験談を書きました。

私が一次試験に合格することができたのは、リスニングという弱点を他の2技能、つまりリーディングとライティングでカバーしたからです。しかも、リーディングの語彙問題25問は全部正解する気で勉強しました。私が英検にチャレンジしようかなと本気で考え出したのも、過去問を解いていて語彙問題でほぼミスをすることがなくなったのがきっかけでした(だからこの寒~いタイトル)。

私がどのような流れで合格までたどり着いたのか、今後受験を迎える方の参考にしていただけたらと考えて体験記を書いてみました。

では、ご精読よろしくお願ひ致します!


英検1級に向けて

英検1級を目指した理由は、みなさんもそうかも知れませんが、英語に何らかの形で携わる者なら絶対に取得したい資格だと思ったからです。なるほど、ある登山家が山を登るのに「そこに山があるから」と言ったのに似ているかもしれません。英検1級という山が存在するのであれは目指すのが当然という感じでした。準1級は今から10年くらい前に合格していたのですが、やはりそれでは物足りていませんでした。準1級合格後当然1級を目指し始めた訳ですが、それに対するモチベーションも最初から高かった訳ではありせん。結局何もしないままずるずると時間だけが過ぎてしまいました。

そう言えば、英検準1級は地元の私立高校で初夏に(その年の1回目だと思います)受験しましたが、斜め前の女性の豊満な肉体に見とれてまったく集中できなかったことをよく覚えています(パワーはもらいました)。また、雨に降られて少し濡れてしまい、洗濯せずに履いていたビンテージジーンズから異臭が漂ってそれが集中を妨げたこともよく覚えています(これは何のメリットもなし)。準1級1次試験は本当に合格点ギリギリでした。ぜったい落ちたと思っていたので、合格を車の中で知って絶叫したのを覚えています。ちなみに二次試験は日本人試験官の女性でしたが会話も弾み、試験そのものを楽しむことができました。試験後は合格を全く疑わなかったです。予想通りこれはほぼ満点で合格しました。

本格的に1級を目指すきっかけは転職でした。新しい環境での生活が始まって、英検へのモチベーションが高まったからです。それに思い返すと私は一つのことにしか集中できない性格です。英検1級も取得しないといけない・TOEICも満点を取らないといけないという状況で、早く英検を合格しておかないと次のTOEICへ集中できません(私は英検1級とTOEIC満点なら、先に英検1級を取ろうとは決心していました)。しかしそれでも、受験をするタイミングは休日出勤などで潰れたりして結局転職後1年間は受験できず仕舞いでした。これは本当にさっさと受験して合格しないと、ずるずる行ってしまうと危機感を持って、2017年第2回の受験をようやく申し込みました。

勉強方法について

英検の勉強はとにかく通勤を利用しました。往復4時間かかるので、少なくともその半分の2時間は英検の勉強に当てていました。出勤中はとにかく単語の勉強・帰宅中は単語かライティングかリーディングをしてました。リスニングは基本家でしてました。単語力強化は全ての分野(Reading・Listening・Writing・Speaking)に適用可能なので、とにかくそれに重点を置きました。使用した教材は旺文社のパス単(古いバージョン)です。新しいバージョンもいいなとは思いましたが、古いバージョンより語数が少なくなるので、私は古いバージョンの方を使い続けました。あと、もう一つは旺文社の「語彙・イディオム問題500問」です。これを30周くらいやりました。と言っても、最初はばーっと問題を解いて行って、できなかったり曖昧のまま正解したものにはチェックし、二周目は一周目にできなかった問題のみを解くというやり方です。で、できない問題がなくなったと思ったら改めて全体を解き直します。問題を正解するのは当然ですが、その他の選択肢まで分からないものがないようにします。
試験が迫ってくると、テキストの中の問題はほぼ解けるようになりました。しかし、やっぱり選択肢の中で覚えきれていないものが出てきますが、それは捨てました。
この勉強のやり方で本番は25問中23問正解しました。

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熟語は知らないものが最初はほぼ全部でしたが、逆に覚える数は少ないので集中してやればほとんど覚えられます。熟語は出題数も少ないので、時間をかけて覚えるメリットはあまり多くはありませんが、全問正解することが十分可能です。私も熟語を本当に集中して覚えたのは試験2カ月前くらいだったと記憶しています。

リーディングに関しては、旺文社の「長文読解問題120」を使いました。プロフィールでも書いていますが、私は大学院で言語学の勉強をしていましたので、英語でのReadingは他の分野よりも得意でした。Readingに関しては毎日一題ずつ解いていく解いて行き、そのページに日付と正解数を書きこんでいきました。やり方は語彙問題の練習と同じで間違えたものを何回も解き直すというパターンです。で、たまに気が向いたら以前全問正解したものでももう一度解き直すということを繰り返しました。

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コレは人にはあまり勧められませんが、私は問題が解き終わったら答え合わせはしますが、解説や訳の確認は基本的にしません。訳や解説を確認してしまうと、次解く時にかすかに覚えている内容が正解を導く助けになってしまうからです。こうやってやっていくと、前回間違えたものを今回も間違えた=解答力(読解力ではない)が伸びてないということが分かります。いいのか悪いのかは私にはわかりませんが、私はこのようにしています。

私にとっての課題はとにかく、リスニングでした。これは旺文社の(旺文社ばっかりやな)「リスニング問題150問」を使いました。リスニングの練習が私はとにかく嫌いで、まとまった時間リスニングの勉強をすることが性格的にできません。TOEICでもそうですが、950(今は満点取りましたエッヘン、2021年12月30日現在)を超えるようになった今でも最初から最後まで通して練習したことがほとんどなく、あるとしたら本番の試験だけです。なので、毎日ひとパート(余裕がある時は数パート)ずつ解く練習をしていきました。これも試験2カ月前くらいからスタートした感じです。リーディングのパートと同じで、これも答え合わせだけをして、解説などは一切読んでいません。ただ、これはCDの再生の関係で間違えたところだけする訳にはいきませんから、繰り返し繰り返しパートごとに全て聞く練習をしました。

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本番では席が後ろの方(これはいい訳!)だったので、結局あまり正解はできなかったです。私にとって足を引っ張ったのはやっぱりリスニングでした。でも、英検は全体的な英語力を問う試験ですから、リスニングがイマイチなら、リーディングとライティングで点数を稼ぐつもりでいましたのでまぁ想定内でした。

ライティングについては、これも大学生・院生時代に英語で結構レポートや論文を書いていたのでそんなに苦労はしませんでした。ただ、英作文を練習したところで添削してもらえるネイティブがいる訳でもなく(職場の外国人には頼みにくかったですし、変な内容でディスられるのも嫌だった)、英検スクールのようなところにも通えるお金もないので(数回添削してもらっても練習していないテーマが本番で出されたら昇天です!)、私が取った方法は英借でした。これは以前翻訳を勉強していた時に先生から言われたことです。結局キレイな英語を書きたければ自分で英文を作るのではなく、上手な英語をマネするというやり方です。翻訳の先生にそのことをよく言われていたので、それを練習で実践しました。まず、試験3カ月前はとにかく旺文社の「英検1級英作文問題」(旺文社さま~)を聞き込み、暗唱をしまくりました。そこから使えそうな言い回しをいくつか身につけました。そして、試験の2カ月前くらいから実際に書く練習を始め、毎日の仕事帰りの電車の中と休日に一日一題ずつ書きました。これは30題くらいを2周したと思います。試験ではライティングに25分取るつもりで、最初の5分でしっかりブレインストーミングしました。面白いもので、書くのに慣れるとどんどん時間が短縮されていきます。試験直前は、20分もあれば余裕でブレインストーミングを含めてライティングが終了できるようになっていました。しかし、本番ではそうもいかず・・・

とにかく、英検1級の取り組みはこんな感じでした。スピーキングに関しては1次合格してからと考えていたので、全く練習していませんでした。というより、他の分野の勉強に追われ、そこまでする余裕はとてもではありませんが無かったです。

試験本番

試験本番は神戸市内の大学でした。最寄りの駅からけっこう遠かったぜ!問題集と過去問をやり込み9割くらいは取れていたので、初めての1級受験でしたがそんなに緊張しませんでした。本番では解いたことのない問題が出題されるのは当然ですが、練習でこれくらいできてればまぁイケるんじゃない?って思っていたからです。また、これで当分英検地獄から解放されるという気持ちもあったからです。
会場には中学生くらいの子もいてビックりました。でも、その子を試験後に見たらライティングのパートが真っ白でしたけど(試験が終わってからチラリと見えたのでカンニングではないですよっ)。

試験が始まり、私は作戦通りライティングからスタートしました。この作戦にしたのは、自分がライティングが(他より)得意だったからここで点を稼ぐ必要があったから、準1級受験時にライティングが時間切れで中途半端になった反省があったからです。そのライティングですが、いざテーマを見たらこれまでに考えたこともなかったものだったので、ブレインスト―ミングが全然できず、結局10分くらいもかけてしまいました。そのせいで、15~20分で終了する予定だったライティングに30分もかけてしまいました。心が半分折れました・・・

で、次のリーディングですが、語彙問題は練習の成果もありどんどん解けました。ここでかなり時間を短縮できました。準1級の時はここに時間をかけ過ぎたのも反省点だったので、それも生かせました。ただ、やっぱりリーディングの最後の一問だけは時間が足りませんでした。で、後ほど回答を確認したらやっぱり間違えていました。その設問については、英文を読むまでもなく知っていた内容だったので、時間が足りず解けなかったのは本当に悔しかったです。コレも実力ですよね。

最後のリスニングは練習では8割くらい取れていたので、苦手な分野ではあるがまぁ何とかなるだろうと思っていました。しかし、実際にはラジカセからの音が聞きにくく、ミスを連発しました。ラジカセの音については完全にいい訳ですが。家では静かな部屋でヘッドホンから流れてくる音を聞いて練習していました。最高のコンディションで練習したのが、あまりよくなかったのでしょう。もちろん根本的なリスニング力の問題もありますが、少し聞き取りにくいと思う状態で練習するのも大事なことだと痛感しました。席が後ろの方で聞きにくかったということもあります。試験会場には一番に行って一番前の席を確保しましょう。英検ってたしか席が自由でしたよね?

最終的な自己採点は、リーディングは8割弱・リスニングが6割弱だったので、この二つで7割弱でした。合格を大体7割と考えていたので、少し足りないなぁと不安でした。あとはライティングの出来次第だったのですが、正直言ってライティングは練習を含めて一番最低な出来だったので、結果はかなり不安でした。

試験結果

Reading 696(850)
Listening 644(850)
Writing 711(850)
一次合計 2051(2550)
英検バンド一次  G1 +1

という結果で何とか一発合格。本当にギリギリでした。マジあっぶねー。

二次試験に向けて

一次試験合格後、すぐに二次試験の練習をスタートしました。これは参考書などは全く使いませんでした。実際に本屋でテキストを見たりはしましたが、かなりのボリューム・文の華麗さなど、私にはこの数週間でとてもマスターできるものではないと判断したからです。それに、以前購入した旺文社の「英検1級作文問題」を使えばいいやと考えたからです。質疑応答については正直何も考えていませんでした。大学時代のディベートやディスカッションで昔質疑応答の練習をしたことがあるので、こうなるやろ的なイメージはありました。かなりナメていたと言うのもありますが、そこまで対策している余裕がなかったというのが本音です。とにかく最初のスピーチでコケたら元も子もないなというのが私の考えで、スピーチに100%準備をかけました。

練習は仕事帰りの電車で一人ブツブツつぶやく方法を取りました。傍から見たら私は変人だったと思います。スピーチの構成は導入・ボディー(3つの理由)・結論の構成でした。しかし、練習しても、2分で結論までたどりつけません。well...や let's seeなどとモゴモゴしてる間にどんどん時間が経ってしまいます。トータルすると言い淀んでる時間って大きいんです。私は、同じトピックを3回・4回繰り返してようやく言い切ることができるようにはなりましたが、新しいトピックになるとやはり2分で言い切れません。これは根本を変えないといけないと思い、長めだった導入をかなり簡潔に、理由を3つ述べるのではなく2つにしました。これで何とか時間内に言い切れるようにはなりました。

また、スピーチのためのスクリプトも作成しました。これは40題くらい全部でつくったのですが、内容がショボかったり、40題目辺りでは以前書いたトピックと内容が変わらないなーと思い、31題に絞りました。これをiPhoneにスクリプトとして取り入れ、また音声アプリを使って聞く・話すという練習を繰り返しました。それでも、試験本番が来ても二次試験に関する自信は全くもてませんでした。私の理想は2分間言い淀むとなく、日本語と同じような流暢さで話すことが目標だったからです。それに比べたら明らかにポーズが多いスピーチでした。また、私は日本語でもたまに相手からの質問に対して(いやいや、しょっちゅうやろ)トンチンカンな受け答えをして相手を困らせています。この悪癖は英語でも絶対出てしまいますから、英語でも日本語でも人と話す時に自信が持てないでいるのです。

二次試験当日

二次試験は大阪でした。気合いを入れて一応スーツを着て行きましたが、会場についたらかなりラフな格好で受験されていた方もいたので肩透かしに遭いました。短パン履いてる人も。待合室では真ん中の方に座っていたと思います。緊張しているせいでスクリプトを読んでいても頭に入ってこないので、こりゃ読んでても意味ないなって思っていました。隣を後に入ってきたオッサン(自分もやけど)は全く勉強する様子はなく、いきなり洋書を取り出して読み始めました。かなりのつはものですよ。この人はかなりの余裕があるか、もう試験を投げてしまっているか、それともネットでよく目にする英検1級のリピーターなのかなって考えていました。

そうこうするうちに担当の方に試験用の個室前に案内されました、その部屋の前で待機するように指示されました。私はそのグループの二番目でした。直前までテキストなどを見ていてもいいのですが、やはり結構緊張していて頭に入ってきませんでした。私の隣で順番を待っている人と雑談をしようと思い話しかけましたが、ほとんど反応もなく、私は石のようになって自分の順番を待ちました。

いよいよ私の番になりました。試験官は日本人女性とやさしそうな顔をされた外国人の男性でした。最初は雑談を少ししてから本番に入ります。それまでは死ぬほど緊張していたのですが、雑談し始めると緊張も少しほぐれました。しかし、その会話もあまり弾まず本番がスタートしました。与えられたトピックは頭がほぼ真っ白で今では覚えていませんが、とにかく中国のことを話そうと決めました。これは実は自分が作成したスクリプトで練習した内容だったのです。練習はしたはずですが、やはり緊張のせいでスクリプト内容を飛ばしたりして、実際のスピーチ内容はだいぶ薄くなってしまい時間も少し余らせてしまいました。一応スクリプトの内容に沿った話ができたので良かったのですが、これを作っていなかったらどうなったことやら、です。その後の質疑応答もイマイチ面白いことが言えず、面接が終わってから「コレは落ちたな。次回どうなるんやろ?今度はうまく行くんかな」、と不安になりながら帰宅しました。帰宅を告げる電話先で元気に話す妻と子供にカッコ悪い父親で申し訳ないなと思いもしました。

合格発表

結果は仕事場で知りました。落ちたとは思っていたものの、やはり結果は気になります。夕方の休憩に入り、さりげなくケータイで調べました。同僚が話しかけてくるのですがほとんど会話は頭に入らず、試験の時と同じくらい緊張していたと思います。結果が表示される画面に変わる瞬間は凄く変な感じがしました。言葉で何と表現していいのか分かりません。受験生にしかわからない独特の感覚のように思います。
結果は何と合格!落ちるだろうと思いこんでいただけに、私が一番ビックリしました。周りに人がいるにも関わらず「英検受かった」と大声を出してしまいました。周りの人も何だ?という感じになってました。でも状況が分かるとみんな温かい声をかけてくれました。このように自分の喜びを祝福してくれる人がいるなんて自分は何て幸せだろうと思いました。家族には合格のスクリーンショットを送りました。家族みんなが(子供の友達まで)祝福の動画を送ってくれました。私は何があっても人前で泣くことはありませんし、涙も見せません。しかし、この時だけは少しだけウルっとくるのを抑えられませんでした。

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まとめ

こうして私の英検1級受験は全て終了しました。会社では英検1級合格者ということで昇給し、会社としてのブランドも上がると上司から喜んでもらいました。私も長年喉の奥でつっかえていたものが取れたように心が軽くなりました。違う自分になったようです。合格できたおかげで、今後TOEICだけに集中できます。家族を含め仕事場の仲間に祝福されて自分が幸せ者であり、私がみんなに感謝の気持ちを持てたことも副次的に得られたことでした。
ただ、1級に受かって感じた後悔もあります。なぜもっと早い段階で目標を決めて合格を目指さなかったのか。もしもっと若いころに受かっていれば、今の自分よりもっといい自分になっていたかもしれない。そんな思いもたまに頭をよぎります。贅沢な願望でしょうか?

最後のアドバイス

あるサイトで、英検1級に受かりたいならネットの立ち上げが画面がYahoo!なんてあり得ない、とありましたが、私はバリバリYahoo!です。英語を中心にした生活にしないと受からないともありました。これは、ある意味そうですね。というか、自然とそうなってくるものではないでしょうか。仕事と週末の家族との時間以外は英検の勉強に当てていました。結果、聞く物は全て英検1級教材になったので、音楽は全く分からなくなりました。洋楽も聴きません。映画や洋楽は勉強として使わないと勉強にはなり得ないというのが私の持論だからです。それらを見たり聴くだけで身に着くのは少しの単語・表現くらいなものと思ってます。だから洋画も見なくなりました。もちろん、洋楽や映画を否定するつもりは全くありません。実際に映画を見まくったおかげで(それだけではないでしょうが)TOEIC990取ったという知り合いもいます。英語の本を読むというのも必要とは思いますが、それプラス、やっぱり問題を解くのが一番の近道な気がします。英文を読んで解答力を上げるコツを身につける必要があると考えるからです。

最後の最後に、英検1級は難解ではありますが、戦略が必要です。自分の利点と弱点を理解して対策する必要があります。私の取った本場の戦略は、

①自分の長所はライティングとリーディングで、短所はリスニングなので、リスニングで取れない部分を他の二つでカバーする。先に書いたように、本番でライティングに時間をかけてしまいましたが、結果的にこのやり方はうまくいきました。
②ライティングで得点をしっかり稼ぐために試験開始後まず先に行う。
③リーディングの語彙パートに時間をかけない。
④時間配分をネットなどを参考にしながら、しっかり立てました。具体的にどのように時間配分をしたか忘れてしまいましたが、自分の長所と短所を鑑みながらネット上のアドバイスを自分なりにアレンジして本番に向かいました。

以上が私が取った戦略です。もちろん戦略もそれを生かせるだけの英語力が必要なのは読者の方もご理解されていることと思います。この記事をお読み頂き、私が英検1級を一発で合格し、驚かれている人もみえるかもしれません。しかし、実際には合格できるようになるまで、同じことを繰り返し問題への解答力(英語力とは少し違います)を高め、少しずつ合格に近付いて行っただけです。私の知り合いに英検8度目でようやく合格したという人がいます。結局私にとっての一度目がその方にとっての8度目だったにすぎません。私は合格できる・できそうなタイミングを見計らっていただけです。江戸時代の剣豪、宮本武蔵が勝負に負けないために、勝てる相手のみと戦ったという逸話と同じです。まとめると、私は一か八かの受験はせず、いけそう(かも)と思った段階で受験をしたというだけのことです。

では、英検1級(その他の級でも)合格を目指されている方はぜひ合格を勝ち取って下さい!心から応援致しています!


◆その他の合格体験記も併せてお読み頂けましたら幸いです
私の英検準1級合格体験記:日々の取り組みがモノを言うとはこのことや!!


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