12月22日(日)は、神戸学院大学講師の林先生をお招きし、音読セミナーを開催しました。
15名募集し、2週間も前に定員に達することができました。
当日はお二人が体調不良のため参加されませんでしたが、全体的に熱を持ったセミナーとなりました。

場所はJR三ノ宮駅から徒歩10分のコミスタ神戸。

先生はタクシーでいらっしゃるとのことでしたが、タクシーの運ちゃんが道を間違えたとのことでギリギリ到着されました(笑)。

使用教材は『英会話・ぜったい・音読 【挑戦編】』(國弘正雄著(編集)・千田潤一)です。
高校教科書で採用されているトピックがそのまま本テキストで使用されている点がいいということと、林先生がこのテキストのことをよくご存知なので使用を決定しました。

このテキストのUnit1 The Eurailpassが今回の題材でした。
    

英会話・ぜったい・音読 【挑戦編】―英語の上級回路を作る本



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◆会場の雰囲気はこんな感じでした。著名な方にもご参加頂けました。

1.発音について
林先生は最初に発音記号について話されてました。

林先生の意見では発音記号は知っておくべきとのことです。
というのも、その知識がないと全て耳から得た音声を元に発音を覚えないといけないからです。

もちろんCDを聞ききながら練習するのが大事ではあるが、自分で発音を調べたりする場合に発音記号を知っていることは大いに役立つと仰っていました。

昨今大学生の中で、しかも英語教員を目指そうとしている人たちの中ですら、発音記号が読めない人がいると言っていました(大学生達を責めているのではないです)。

次に具体的な発音についての講義です。
発音の中でも今回は破裂音 /p/  /b/  /k/  /g/  /t/  /d/ の時生じる現象(Aspiration)について話されました。

グローバル化の時代にそこまでネイティブの発音に近づける必要があるのかという意見があることを認めつつも、日本語話者が破裂音が出来無さ過ぎて通じないからこそ今回取り上げられたそうです。
日本人の声の圧の弱さのせいで日本人の英語が通じにくい点だとも指摘されていました。

次に、あいまい母音(Schwa)/ə/ について(eがひっくり返ってる発音記号です)。
againを具体例に出されました。
againには3種類発音があるそうですね(知らなかった)。
ですが、いずれにもあいまい母音が含まれています。

林先生を教えてみえた田辺洋二教授によると、あいまい母音が上手く発音できるとよりネイティブらしい発音に近づけるそうです。

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(againを例に、あいまい母音について講義)

その他にuniversity [jùːnəvə́ːrsəti] とwater [wɔ́ːtər]を用いて、あいまい母音を説明して頂きました。

発音に関する講義は15分くらいで、以下がまとめとなります。

正しい発音を学ぶために、まずは自分の好きな英語(アメリカ英語・イギリス英語など)を決めてその英語にどんどん触れていきましょう、とのことです。

アメリカ英語やイギリス英語など違いはあるけれど、当然共通点の方が多く、コミュニケーションに支障をきたすほど両者に違いがある訳ではない。従って、例えば、アメリカ英語を身に付けてもイギリスで通じるし、逆も同様とのことです。

まず、自分の中に「この発音」というものを作り、そこから他の発音に慣れ親しんでいって欲しいとのことです。

2.内容語と機能語について
音読のポイントの二つ目として、機能語と内容語の話しをして頂きました。

内容語は語自体が意味を持つもの(名詞・一般動詞・形容詞・副詞・疑問詞など)です。
機能語は語自体が対して意味を持たず、文字通り文の中で何らかの機能を果たすもの(前置詞・代名詞・be動詞など)です。

内容語は強く読まれますが、機能語はあまり強く読まれません。
ネイティブスピーカーはこれらの音の強弱を無意識的に使い分けていますが、ノンネイティブである我われはこれを知っておくと音読・リスニングの時に役に立ちます。

学生が音読を練習すると、強く発音するところで声が大きくなってしまうそうです(笑)
むしろ、内容語をゆっくり読んであげるのがコツだと説明されました。

3.ここまでのまとめ
発音記号は大事だが、結局のところ本物の音を聞いて覚えることが大切なので、そのために音読をどんどん取り入れていきましょうと締めくくられました。

4.音読練習
ここから実際に発音に注意しながら音読をしていきました。
それこそ、一つ一つ単語の発音に注意しながら練習しました。

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◆身振り手振りを交えながら講義される林先生。

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◆最初は緊張した雰囲気も、音読すれば解消されました。
 林先生の指導にも力が入ります。

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◆受講者の質問にもご回答頂きました。

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◆イントネーションについての言及もありました。

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◆受講者の方と談笑する一幕も。

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◆日本人の苦手な /r/ や /l/ の発音の指摘もして頂きました。

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◆パートナーを変えてのペアワークもしました。

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◆先生も音読しちゃってます(笑)
 リエゾン・リダクション・フラッピングなどのポイントもアドバイスいただきました。

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◆積極的にメモを取られる受講者の方もいらっしゃいました。

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◆写真手前のお二人は、全員の前で音読を披露されました(お二人の勇気に感謝)

最後の10分で國弘先生の『トークショー』のテープをみなさんで聴きました。

(動画は参考として掲載しています)

林先生によると、國弘先生の英語は分詞構文を使って話していたりして、使用されていたのは「堅い」英語だそうです。
ただ、文法的に間違いがなく(これは様々な書籍で述べられています)、sophisticatedと形容しては陳腐に聞こえるくらい正統派な英語だそうです。

余談ですが、この素晴らしい締めくくりを林先生に演出して頂いたのに、テープを再生したのとほぼ同時にタイミング悪く閉館のアナウンスが始まってしまいました。
國弘先生のトークと閉館のアナウンスがオーバーラップして非常に聞こえ辛くなり、みなさんにご迷惑をおかけしてしまいました。
本当に申し訳ありませんでした。

5.セミナーの最後に
今回使用したテキストを喉が潰れるまで音読しましょう、と熱いコメントで締めくくられました。
私も林先生の知識の豊富さに感動を覚えながら、そして参加者の方々の英語への熱意を感じながらセミナーを終了することができました。

と、ここで感動しつつ、みなさんに音読セミナーの余韻に浸って欲しいところでしたが、閉館の時間が過ぎてしまっていました。

私はそのムードをぶち壊す感じで、慌てて記念撮影をカシャ!
慌てたせいで立ち位置もロクに決められず、主役の林先生が後方の中心からズレた位置にぃぃ!

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そして会場を片付け、借りたCDラジカセやチョークを返却したのでした。
本当にこの辺りもみなさんにご迷惑をおかけして、顔から火がでる思いです。
片付けにご協力頂いた方、本当にありがとうございました!

6.その他余談として
◆宮澤喜一元首相は英語の聞き取り能力が抜群に優れていた。國弘先生ですら聞き取れてなかったインドなまりの英語ですら聞き取り理解されていたそうです。読む新聞も全て英字新聞だったそうですね。

◆Accentは発音やイントネーションについて言及するもの。一方、Dialectは文法や単語の用法の違いについて言及するもの。実際にはネイティブもこの使い分けを混同しているとのことです。(日本語の標準語と関西弁について言及する場合、Accentが違うというべきなのでしょうね)

◆林先生のように英語に長年携わっている人でも、同僚のネイティブスピーカやBostonやNew Yorkに行って話そうとする時、普段から英語を話す機会が無い分どうしても最初はモタついてしまうそうです。(これは、國弘先生のいう「運動記憶」に関する話の際にでました。自転車は運動記憶で、一旦乗り方を覚えれば、間が空いても乗り方を忘れないという内容です)

8.懇親会
懇親会は、三宮駅近くの三ノ宮ミント神戸8F、スペイン料理のLa Cazuelaでした。
参加者は7名、やっぱり話題の中心は英語でした。
料理もすばらしく、およそ3時間の楽しい時間を過ごせました。
個人的な感想としては、みなさん知識が豊富で、話される内容の深さに感銘を受けました。
私はこれと言った趣味らしい趣味もないですし、物事に関する知識も浅いので、懇親会では色々勉強させて頂きました。

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(La Cazuela:画像はインターネットから 写真を取り忘れたので参考までに)

9.参加者の声
参加者の方にアンケートを取り忘れてしまったのですが(ハァ、ため息が・・・)、頂いたコメントをいくつか紹介させて頂きます。

◆ネットやSNSなどで音読の重要性が述べられており、正しい音読のやり方を学びたいと思っていたので、今回参加できてよかった。
◆大変勉強になり、また機会があれば参加したい。
◆地方ではなかなか機会がないので、このような会に参加できよかった。
◆懇親会で色々な話が飛び交い、そこで学ぶことも多かった。
◆音読も一人でやると飽きてしまうが、みんなでできて楽しい時間を過ごせた。
◆貴重な機会を過ごせて嬉しかった。
◆もっと音読ができたらよかった。

コメントを寄せて下さった参加者の方々、ありがとうございました!

10.まとめ
今回私が主催したセミナーでしたが、色々な方々にご協力頂き開催することができました。
何度も書いていることではありますが、Twitterでリツイートして下さったり、いいねを押してくれた方、激励の言葉をかけてくれた方には感謝してもし切れない思いです。

本当にありがとうございました。

反省点も多々ありました。
また来年も早い時期に開催したいと思っていますが、今回の反省を生かし、さらに参加者の方に満足して頂けるようなセミナーにしたいと思っています。

私が林先生から学びたいと思い開催しましたが、私はセットアップしたり、写真を撮ったり、みなさんの様子を確認したりで結局あまり練習できませんでした(笑)
次回は誰かに頼んで、自分はどっぷり音読に漬かりたいです!